1. トップページ > 
  2. 転職お役立ちコラム > 
  3. withコロナ時代に医師ができること

withコロナ時代に医師ができること

withコロナ時代に医師ができること

2020年から新型コロナウイルスが世界中で大流行し、2021年9月時点で累積感染者数は2億人、累積死者数は450万人を超えました。
参考:新型コロナウイルス感染症の世界の状況報告(厚生労働省)
2021年にはコロナウイルス感染の重症化を抑制するワクチンが登場し、日本でも接種が進められていますが、より感染力の高い「デルタ株」が新たに猛威を振るうなど、収束の見通しは立っていません。

当初は「脱コロナ」を目指す風潮でしたが、次第に「withコロナ」が現実的ではないか、という意見が出てきました。
コロナウイルスとともに生きていかなければならない時代に、医師ができることは何でしょうか?

withコロナ時代に医師ができること

withコロナ時代に何よりも求められるのは、コロナウイルス感染を防止すること、そして万が一感染した場合はすぐに医療機関と連携し、感染拡大を止めることです。

今後、人々がコロナウイルスとうまく付き合っていくために、医師ができることをまとめました。

必要な医療体制を提供する

withコロナ時代における医師の重要な役割は、必要な医療体制を提供することです。

日本は人口1,000人あたりの病床数が13.0と、世界トップの数を誇りますが、感染症に対応できる病床は4%にとどまり、コロナ禍になって1年以上が経過しても、その数は一向に増えません。
参考:病床数の国際比較(日本医師会)
その理由は、日本の病院の約80%は中小の民間病院だからで、感染症患者の受け入れをすると、他の患者の受け入れができなくなり、経営が成り立たなくなるからです。

病床数は世界トップなのに、コロナウイルス新規感染者が増えたら、すぐに医療が逼迫する理由はここにあります。
この状況を改善するためには、医師ひとりひとりが医師会に働きかけ、民間・公立の枠組みを超えるなど、新しい医療体制を作る必要があります。

また、中小の民間病院は、政府の補助金制度を利用して、感染者の受け入れができないか、今一度再考する必要があります。
参考:新型コロナウイルス感染症患者等入院受入医療機関緊急支援事業補助金について(厚生労働省)

科学的根拠のある感染防止対策を継続的に発信する

また、コロナウイルスの感染を防止し、感染を拡大させないための情報を発信することも重要です。

コロナ禍になって以降、人々は「三密」に気をつけ、会食や飲み会を控え、できるだけリモートで仕事をするなど、生活様式を大きく変えてきました。

三密、会食、リモート・・・。
これらは現時点でわかっている情報から生まれた対策ですが、今後新たな科学的根拠が見つかれば、さらなる行動の変化が求められるでしょう。

科学的根拠のある感染防止対策を継続的に発信することは、コロナウイルスの猛威に苦しむ人を減らし、人々の命を守ることにつながります。

感染拡大防止の妨げになるようなデマは適時指摘する

コロナウイルス感染対策につながる情報を発信することと同時に、デマを駆逐することも重要です。

SNS全盛の時代、人々はあらゆる情報を大量に取得します。
専門家が発信した情報もあれば、なかには眉唾ものの「トンデモ情報」もありますが、どのような情報でも信じる人は一定数存在します。

たとえばコロナウイルスに関しては、為政者や製薬業界などによる「陰謀論」が拡散され、ワクチンに関しては「ワクチンで不妊になる」など、根拠なき情報が定期的に拡散されます。

デマを広める人には、面白がって意図的に拡散する人もいますが、本当に信じてしまい良かれと思って拡散する人もいます。医療知識を持った医師が、早期にデマをデマだと指摘しなければ、SNSによる情報拡散を止めることはできません。

コロナウイルスの最新情報はなにか、正確な情報はどれかを、医師が定期的に整理することが重要です。

withコロナ時代における新しい生活様式の模範になる

最後は、日々変化する生活様式の模範になることです。

コロナ禍に入り、人々が外出や会食を自粛するなか、医師が「ワイン会」でコロナウイルスに感染し、クラスターの原因になった出来事がありました。
参考:クラスター認定の「ワイン会」に医師が10人程度参加 7病院が休診や診療制限 茨城(毎日新聞)
また、日本医師会の常勤役員14名が、まん延防止等重点措置が適用された東京で、自民党主催の政治資金パーティーに出席した出来事もありました。
参考:日本医師会会長ら自民議員のパーティー出席 会見で釈明(読売新聞)
医療の最前線にいる医師がこのような行動をすると、人々の自粛意識は薄まり、医師の話をまともに聞こうとはしなくなるでしょう。withコロナ時代の新しい生活様式の模範として、行動で示すことが重要です。

まとめ

コロナウイルスとともに生きていくとなれば、否が応でも生活様式を変えなければなりません。
医師としては、必要な医療を提供するため、各所に働きかけるのと同時に、withコロナ時代のスタンダードを行動で示すことが必要ではないでしょうか。

医求縁結へのお問合せ・ご相談はこちら

医求縁結

「医求縁結」は、株式会社スコールが運営する医師専門の求人サイトです。
医師資格は取得済みでも未経験の方、将来は開業も視野に入れて就業されたい方、様々な働き方に対応できる求人をご紹介いたします!
医療業界の経験豊富な専門キャリアアドバイザーがあなたの転職をサポートいたします。

お気軽に下記よりお電話もしくはメールでご連絡ください。