大学病院の医局長の年収は?勤務医・開業医の年収と比較
さて、そんな医局長の年収はどの程度なのでしょうか?
東京にある私立大学病院の事務局員の証言によると、医師の階級別年収は以下だそうです。
東京にある私立大学病院の事務局員の証言によると、医師の階級別年収は以下だそうです。
- 講師:650万~800万円
- 准教授:700万~900万円
- 教授:1,000万円以上
- 院長:1,500万円
助教の階級は講師の下ですから、目安年収は650万円前後になるでしょう。
勤務医の年収は?
では、一般的な勤務医の年収はいくらなのでしょうか?
今度は統計を見ていきましょう。
厚生労働省が毎年発表している「賃金構造基本統計調査」によると、企業規模別の医師の年収は以下でした。
今度は統計を見ていきましょう。
厚生労働省が毎年発表している「賃金構造基本統計調査」によると、企業規模別の医師の年収は以下でした。
- 10人以上:990.8万円
- 10人〜99人:1,626.3万円
- 100人〜999人:1,167.5万円
- 1,000人以上:807.6万円
同じ医師でも、企業規模によって年収は異なります。最も年収が高いのは「10人〜99人(1,626.3万円)」で、低いのは「1,000人以上(807.6万円)」でした。
大学病院の年収は一般より低い場合が多い
厚生労働省の統計を見て、「あれ?」と思いませんでしたか?
先ほど紹介した事務局員の証言から推察すると、助教クラスでも年収は650万円前後になるはずですが、統計はそれより高いですよね。
実は大学病院の医師の年収は、一般より低い傾向があります。
総合南東北病院外科の中山祐次郎氏の証言によると、大学病院の年収は一般病院の半額以下だそうです。
*引用
あまり知られていませんが、大学病院というところは、給料が一般病院と比べて半額以下のところが多いのです。30歳前後の大学病院の勤務医10人ほどに聞きましたが、給料が15万円~20万円でした。働き方にもよりますが、一般病院だとだいたいその歳で50~80万円ほどはもらいます。
引用元:勤務医の年収は1500万円(日経ビジネス)
先ほど紹介した事務局員の証言から推察すると、助教クラスでも年収は650万円前後になるはずですが、統計はそれより高いですよね。
実は大学病院の医師の年収は、一般より低い傾向があります。
総合南東北病院外科の中山祐次郎氏の証言によると、大学病院の年収は一般病院の半額以下だそうです。
*引用
あまり知られていませんが、大学病院というところは、給料が一般病院と比べて半額以下のところが多いのです。30歳前後の大学病院の勤務医10人ほどに聞きましたが、給料が15万円~20万円でした。働き方にもよりますが、一般病院だとだいたいその歳で50~80万円ほどはもらいます。
一般的には「医師=お金持ち」のイメージですが、大学病院に勤める医師は決してそうではありません。
無給医師の存在が明らかになった
また、2018年の報道で、大学病院の医療現場で診療を行っているにもかかわらず、給与が支給されていない医師の存在が明らかになりました。
その後、文部科学省が調査に乗り出し、計75の大学病院で、2,819名の無給医師がいたことがわかりました。
参考:大学病院で診療に従事する教員等以外の医師・歯科医師に対する処遇に関する調査結果(文部科学省)
その後、文部科学省が調査に乗り出し、計75の大学病院で、2,819名の無給医師がいたことがわかりました。
該当する病院には指導が行われています。
アルバイトで稼ぐ医師が多い現実
大学病院は給料が安い傾向にありますが、医師として働くにはお金がかかります。専門知識を学ぶための書籍を購入する、あるいはセミナーに参加するなど、多額の自己投資が必要になるからです。
大学病院の給料では足りないため、実は多くの医師がアルバイトをしています。
そこで活躍するのが医局です。
医局のネットワークでバイト先を紹介してもらって別の現場で経験を積み、それをまた医局に還元する流れです。医局の存在意義のひとつと言えるでしょう。
大学病院の給料では足りないため、実は多くの医師がアルバイトをしています。
そこで活躍するのが医局です。
医局のネットワークでバイト先を紹介してもらって別の現場で経験を積み、それをまた医局に還元する流れです。医局の存在意義のひとつと言えるでしょう。
開業医の年収は?
医師のなかで最も年収が高いのは「開業医」です。
開業医とは、自身で病院やクリニックを経営する医師のこと。厚生労働省の発表によると、開業医の給与は、病院勤務医の1.7倍だったそうです。
開業医とは、自身で病院やクリニックを経営する医師のこと。厚生労働省の発表によると、開業医の給与は、病院勤務医の1.7倍だったそうです。
- 病院勤務医:1,479万円
- 開業医(個人):2,530万円(*)
- 開業医(法人):2,458万円(*)
(*)は年収ではなく、開業の際の借入の返済等を含んだ収支差額
参考:「勤務医の給料」と「開業医の収支差額」について(厚生労働省)
この調査は、全国の病院勤務医118,157人(平均年齢43.4歳)、開業医71,192人(平均年齢59.4歳)を対象に行われた大規模なものであるため、実態を表していると言えるでしょう。
病院勤務医の数字が年収である一方、開業医の数値は収支差額であるため、単純比較はできませんが、少なくとも開業医のほうが所得水準が高いのは間違いありません。
病院勤務医の数字が年収である一方、開業医の数値は収支差額であるため、単純比較はできませんが、少なくとも開業医のほうが所得水準が高いのは間違いありません。
大学病院はそもそもの年収水準が低いため、どれだけ出世しても給与面で満足できるとは限りません。この機会にキャリアを見直して、転職を検討してはいかがでしょうか。
「医師」というと、一般的にお金持ちのイメージですが、実態はどうか気になりませんか?
ひとくくりに医師といっても、勤務医と開業医で収入は大きく異なり、「医局長」などの階級によっても異なります。
このページでは、大学病院の医局および医局長にフォーカスしながら、勤務医や開業医の年収と比較していきます。
ひとくくりに医師といっても、勤務医と開業医で収入は大きく異なり、「医局長」などの階級によっても異なります。
このページでは、大学病院の医局および医局長にフォーカスしながら、勤務医や開業医の年収と比較していきます。
医局とは?
医局という言葉には、明確な定義はありません。
一般的には大学病院にある医師のグループで、現場の知見や最新の研究情報を共有したり、次世代の医師を育てるための講座を行ったり、学位取得のサポートをしています。
所属は任意ですが、医局の人脈ができると、将来的な出世や開業に良い影響があり、また、担当業務とは別に幅広い経験ができることから、所属を決める人が多いようです。
医局の規模は様々で、一般的には数十名〜100名程度です。
一般的には大学病院にある医師のグループで、現場の知見や最新の研究情報を共有したり、次世代の医師を育てるための講座を行ったり、学位取得のサポートをしています。
所属は任意ですが、医局の人脈ができると、将来的な出世や開業に良い影響があり、また、担当業務とは別に幅広い経験ができることから、所属を決める人が多いようです。
医局の規模は様々で、一般的には数十名〜100名程度です。
医局長はメンバーを束ねる存在だが、正式な役職ではない
その医局を束ねる存在が「医局長」で、一般的に助教クラスが務めます。
医局と同様、医局長にも明確な定義は存在せず、また、病院から正式に認定された役職でもありません。あくまでも任意団体の中で選ばれるリーダー的存在です。
医局と同様、医局長にも明確な定義は存在せず、また、病院から正式に認定された役職でもありません。あくまでも任意団体の中で選ばれるリーダー的存在です。
医局長の年収は?
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